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糖質制限食を正しく知ろう!

糖質制限食を正しく知ろう!

-第10回 たんぱく質について

1日に必要なたんぱく質の量を計算してみると

ここで、1日に必要とされているたんぱく質の量を栄養比率から計算してみます。
まず必要なのは1日の必要エネルギー量ですが、ここでは、年代・性別・身体活動レベルから、簡単な表にまとめたものを参考にしてください。

日本人の食事摂取基準より導き出した成人男性の1日の必要エネルギー量を2300kcalとした場合、一般的な食生活でのたんぱく質の必要量は約86gとされています。それを3食に分けて摂取すると考えると、1食当たりの目安は約28gとなります。

例えば、朝食に卵1個、昼食に豚肉の生姜焼き定食、夕食にカツオのお刺身を食べると、それだけで約49gのたんぱく質を摂取できる計算です。さらに、ご飯や野菜にもたんぱく質は含まれていますので、食事全体のたんぱく質を合計すると約80gを摂取することができ、必要量をほぼ満たすことができます。これは一般的な食生活の場合です。
糖質制限食の場合は、糖質・脂質・たんぱく質の比率が変わり、たんぱく質の量は約170gと、およそ倍の摂取量にするのです。

ただし、たんぱく質の取り過ぎは腎臓に大きな負担がかかります。ですから、腎臓に疾患のある方にとって糖質制限食は禁忌とされています。糖尿病が進行して、糖尿病腎症を合併している患者さんには適さないこともあるため、特に長い期間糖尿病(自覚のなかった期間含めて)という方は、注意が必要です。
また、それ以外の方でも医師や管理栄養士など専門家の指導のもとで行うのが望ましいでしょう。

著者プロフィール:大西真由美(管理栄養士)
1999年 栄養専門学校卒業後、管理栄養士資格を取得。病院や老人施設に勤務。食や料理の知識を深めるため飲食業界へ転職。そこで糖質制限食と出会う。現在は子育てをしながらフリーの管理栄養士として活動中。一般社団法人健康栄養支援センター臨床栄養部に所属。

 

 

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