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[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

-第5回 調味料を見直そう

白い砂糖と茶色い砂糖の違いは

まず糖尿病を気にされている方が、最も意識されていると思われる「砂糖」。

砂糖には、白砂糖や三温糖、黒砂糖などがありますが、選手には白砂糖ではなく、三温糖や黒砂糖などを使ってもらうようにします。
これは白砂糖より、三温糖や黒砂糖の方がカルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラルが多く含まれているからです。

カルシウムは日本人には不足しがちな栄養素のひとつ。
もちろん選手の場合は、体当たりし合ってもはじきとばされない、怪我をしない体をつくるために必要な栄養素です。また、カルシウムは骨だけではなく、血液の凝固にも関係する大事な栄養素でもあります。

それから鉄は、食べても吸収されにくい栄養素なので、激しいトレーニングをする選手の場合は、意識して摂っているつもりでも不足しがちで、その結果、疲れやすくなったり、ひどくなると貧血になることもあります。ですから、毎日コツコツとカルシウムや鉄などのこれらのミネラルを上手に取り入れていく工夫が必要なのです。

特に黒砂糖には、疲労回復や脂肪の燃焼を助けてくれるビタミンも含まれていたりもします。
ビタミンは上白糖にはまったく含まれない成分ですので、そういう点からも上白糖ではない、茶褐色の砂糖を使うことはお薦めです。

ただし、三温糖も黒砂糖も白砂糖と一緒で砂糖。100gあたりのカロリーは、黒砂糖がやや低いものの、350~380Kcalにもなります。
また問題は、血糖値。最も急激に血糖値を上昇させてしまうのは白砂糖ですが、三温糖も黒砂糖も程度の差はあるものの、血糖値を上昇させることにはかわりはありません。使いすぎには注意が必要です。

そこで、カロリーを意識している選手には、砂糖よりカロリーの低い、はちみつやメープルシロップを薦めています。同じ100g当たりで比較すると、砂糖よりもはちみつやメープルシロップは、100Kcal以上も低いのです。

ただし、はちみつやメープルシロップを購入する際には、原材料をよくチェックしてください。はちみつなのに原材料をみると砂糖が加えられていたとか、メープルシロップに似ているようでも中身はまったく別のものだった、ということもあります。

実は、このはちみつやメープルシロップについては、選手は意外に厳しい思いをしているのです(笑)。

選手には、体作りや怪我の予防のために、筋肉や骨や血液などの成分をたっぷり含みお腹の調子をととのえてくれる「ヨーグルト」を毎食食べるように薦めています。最初から甘味のついたものではなく、プレーンヨーグルトです。

ですから、選手は毎食のヨーグルトにはちみつやメープルシロップを使うわけで、なくなれば自分で買いに行きます。その際に、原材料をチェックしてみたら、意外にシンプルな「はちみつ」や「メープルシロップ」は少なくて、何軒もスーパーをはしごした!なんて選手もいました。
でも、そういった経験を通して、選手たちは自分に必要なものをしっかり見極める力をつけていきます。

 

 

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