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糖尿病・よもやま話

-第7回 ストレスで血糖値が上がる?

ストレスと血糖値の関係

現代社会では、「ストレス」という言葉を耳にすることが多くなりました。特に精神的ストレスに対して対応しなければいけないことが続くようになりました。

では、ストレスがかかると身体的な反応はどうなるのでしょうか?
実は、人間が持っているホルモンの中で血糖値を低下させる働きのあるものは、すい臓から出るインスリンだけです。

ストレスが加わるとそれに反応していろいろなホルモンが分泌されますが、インスリン以外のホルモンはどれも血糖値を上昇させる働きを持っています。
というのも、ストレスのある状態(危険)から身を守るためには、頭脳を働かせ、神経を張りつめ、全身の筋肉を最大限に働かせなければなりません。その活動のエネルギー源となるのが「ブドウ糖」なのです。
そのため、ストレスがかかるとさまざまなホルモンが血液中のブドウ糖を増加させるように働きます。結果、血糖値が上昇するわけです。

もちろん、これらの反応はいずれも一時的なもので、ストレス要因が解消されれば本来の状態に戻ることになります。
しかし、ストレスが加わることで、精神的な状態の悪化が起こり、不安が増大して気が滅入ってきて、過食・飲酒などが増えて血糖値がさらに上昇し、いろいろな身体的症状が出現するという悪循環になってしまうこともあります。

さらに継続的なストレスが原因で、自律神経がアンバランスとなり「自律神経失調症」になってしまうこともあります。そうなると糖尿病の患者さんは、治療意欲が失われてしまい、ますます血糖コントロールが悪化してしまいかねません。

ストレス要因は、精神的なものや物理的なものなど、さまざまです。その解決法も人によりさまざまな方法があるでしょう。ときには周りの人々の対応がとても重要なものとなります。
不安を感じること自体は人間誰でも持っている正常の反応で、周りの状況から身を守る防衛反応です。ですから不安を感じたときは、早急な解決を考えずじっくりと対処することが重要と言えるでしょう。

また、適度な運動は、直接的に血糖をエネルギー源として消費するだけでなく、カラオケなどの趣味と同じように良い気分転換になり、ストレス解消につながります。そう考えると運動療法を続ける、あるいは、はじめる動機のひとつとなるかもしれませんね。

 

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