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メディマグ.健康相談室

強化インスリン療法をはじめるタイミングについて

強化インスリン療法をはじめるタイミングについて
相談者: すい臓も大事さん(46歳・男性) 2011.10.19
はじめまして。
当方、4年前に2型糖尿病と診断され、以来ベイスン、グルベスなどの薬を服用し、現在、血糖値が122、HbA1cが7.0~6.9、170cm、62kg、矯正視力0.8を維持しております。
食事療法や漢方「八味地黄丸」だけでは無理で、処方による薬服用の事とクリニック担当医に診断され、運動は仕事で週5日は一万歩弱ほど歩いています(事故で逝去した実父が糖尿病で晩年インスリンを投与しており、眼も見えづらかったようです)。

テレビ番組で見たのですが、すい臓のβ細胞を休ませるため「強化インスリン療法」があり、“始めるタイミングはいろいろであるが、β細胞が死んでからでは遅いです”との内容でした。
「強化インスリン療法」を、すぐにでも、また遠からず、β細胞が死なないうちに取り入れた方が賢明ともいえるでしょうか。また、薬の服用によりβ細胞が傷つくのを遅くする方法はあるのでしょうか。
長くなりすいません。このようなサイトを作ってくださり、お答えくださり感謝いたしております。ご多忙中恐縮ですが、ご指南くだされば幸いです。
強化インスリン療法を取り入れるべき状況ではないでしょう。
強化インスリン療法は、健康な人のインスリン分泌パターンと同じになるように、食前や就寝前に1日3~4回インスリンを注射する方法です。
この治療は、食事療法、運動療法、内服薬治療を行っても血糖値が下がらない重症糖尿病患者に行われるのが一般的です。

ご覧になったと思われるテレビ番組の内容は、5項目にまとめることができると思います。
①内服薬でも治療可能な糖尿病患者に、早期に強化インスリン療法を行うと、インスリンを分泌するβ細胞を休めてβ細胞減少を抑制するので治りがよい。
②高血糖が続くとβ細胞が死んで減少する。
③内服薬であるSU剤を用いても高血糖が改善しない場合に、高血糖によるβ細胞障害に加えSU剤によるβ細胞疲弊がおこりβ細胞減少が早まる。
④インスリン治療では低血糖が問題である。
⑤内服薬で血糖が十分コントロールできていれば問題ない。

あなたの現在のデータを見る限りでは、おおむね血糖コントロールができているので、強化インスリンン療法を取り入れるべき状況とはいえないように思います。また現状では薬によりβ細胞減少を防ぐ方法はないと思います。
結論として今後の糖尿病の悪化を防ぐには、糖尿病教育入院、糖尿病教室を利用する方が容易だと思います。更なる糖尿病改善を望まれるようであれば、主治医に相談してみるとよいと思います。

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