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運動のススメ
糖尿病予防編
運動不足は肥満と同様、インスリンの働きを低下させます。運動を習慣化することで、糖尿病予防に欠かせない肥満の防止や体重管理につなげることができます。また、肥満ではない人も、インスリンに対する感受性が良くなるので、血糖コントロールに役立ちます。大切なのは、運動を継続すること。自分に無理のない運動を毎日続ける習慣をつけましょう。
どんな運動が糖尿病予防に向いている?
インスリンが効率的に働くのは、運動に使われた部分の筋肉なので、全身の筋肉をまんべんなく使える運動が最適。身体に酸素をとり入れながら行う有酸素運動もいいでしょう。
一時的に能力を高めるような運動や、瞬発的で持続時間が短い無酸素運動。たとえば、短距離走やバーベルを使った重量挙げなどは好ましくありません。
運動の強度
多少息は切れるものの、運動をしながら会話ができる程度に。少し汗をかくぐらいが適度です。運動は激しければいいというものではなく、各自の体力や年齢に合わせて行いましょう。運動直後の脈拍が50代で100~125/分ぐらいが目安です。 激しく息切れして、ほとんど会話ができない運動。また逆に、歌が歌えるようでは弱すぎて、あまり効果が見込めません。
運動が自分に合っているかをチェック!
(220 - 年齢)×0.7=運動後の脈拍/分
※運動直後の1分間の脈拍が、計算した数字以上にならない運動が、適した運動強度の目安になります。
脈を計る時のポイント
運動後は脈拍が次第に落ち着いてきます。最初の10秒の脈を6倍すると、より正しい脈を計ることができます。
運動はいつ行うといい?
血糖値が最も高くなりやすい、食後30分~1時間ぐらいの間。毎日、同じ時間帯に行うのがベスト。
食後すぐ、睡眠前、低血糖が起こりやすい空腹時(食前)の運動は避けましょう。
運動量
血液中のブドウ糖が燃料として使われ始めるのは、運動を開始してから5~10分後なので、運動は少なくとも15分は続けましょう。1日20~30分、できれば1時間程行うのがいいとされています。まとまった時間がとれない人は、数回に分けてでも行うようにしましょう。
運動を数日間休むと、インスリン感受性は運動をしていなかった時期の状態に戻ってしまうと言われています。無理な運動を必死にがんばっても長続きしないので、自分のできる範囲の運動を毎日続けましょう。
※肥満の人の場合、ウォーキングやジョギングは、運動による膝や腰への負担がかかってしまいます。水中ウォーキングは、身体への負担が軽くなり効果もアップ。