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血液から見える健康

-第23回 インスリン抗体-HbA1cの他にもある、糖尿病の検査

インスリン抗体検査でわかること

実は、内因性の「インスリン自己抗体」と外因性の「インスリン抗体」は別々に測定することができません。そのため、インスリン抗体の検査は両方合わせて測定され、検査項目としては「インスリン抗体」だけです。
検査結果は、インスリン結合率の数値と陽性・陰性かで示されますが、測定法によって数値が異なりますので、患者さんが自身の検査結果を見るのであれば、陽性か陰性かだけでも十分でしょう。

インスリン抗体の検査は、1型糖尿病の診断、インスリン製剤を使用している糖尿病患者の血糖コントロールが不安定になった場合、インスリン製剤を使用している糖尿病患者のインスリン投与量調整の補助に重要な検査と言えます。


なお、インスリン抗体を持つ人の血液中のインスリンを検査すると、インスリン抗体がインスリンと結合し、測定の邪魔をして真のインスリンの値が得られなくなります。その際にはCペプチド(第9回)の検査が有用です。
 

著者プロフィール:堀 行雄(臨床検査技師)
2000年インクロムの提携医療機関に入職して以来、臨床検査室で忙しく検体検査をする日々。年間およそ5000人分の血液を分析。

 

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