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血液から見える健康

-第1回 HbA1cとは?

HbA1cから見える、1~2ヵ月前の生活習慣

ここで、血糖を検査すれば血糖値が高いか低いかが分かるのに、なぜわざわざHbA1cを検査するのか説明しましょう。

実は血糖値の場合、採血時点の瞬間的な血糖の状態しかわからないため、普段食事療法や運動療法などで持続的に血糖をコントロールされていたかどうかは分かりにくいのです。もしも採血当日に食事をしていたりすると瞬間的な血糖は高くなってしまい、日頃の食事療法や運動療法の効果については判断できません。

その点、HbA1cは血液中を流れている糖と徐々に結合するため、採血当日に食事をして血糖値が高くなってもすぐには影響を受けませんので、普段の血糖のコントロール状態を確認することができるというわけです。

もう少し詳しく言うと、HbA1cは半減期(物質が徐々に減り半分になる期間)が28.9日といわれています。約1ヵ月で半分に減る、つまり、1ヵ月前~現在までの1ヵ月間の血糖状態の50%、2ヵ月~1ヵ月前までの1ヵ月間の血糖状態の25%、4ヵ月~2ヵ月前までの2ヵ月間の血糖状態の25%が反映されているため、採血前の一定期間(約1~2ヵ月間)の血糖のコントロール状態を把握することができるということです。

ですから採血前の数日間だけ食事療法や運動療法などをがんばったとしても、HbA1cにはすぐに反映されていませんから、検査結果で血糖値は低くなったのにHbA1cは思ったように低くはならなかったという場合があるというわけなのです。

 

著者プロフィール:堀 行雄(臨床検査技師)
2000年インクロムの提携医療機関に入職して以来、臨床検査室で忙しく検体検査をする日々。年間およそ5000人分の血液を分析。

 

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