血液から見える健康-第15回 糖尿病性腎症の血液検査
糖尿病性腎症の血液検査-血清クレアチニン
今回は、糖尿病の3大合併症(網膜症、腎症、神経障害)のひとつである糖尿病性腎症の血液検査について紹介します。
糖尿病性腎症の検査として代表的な検査は、血液検査の血清クレアチニン、尿素窒素(BUN)、尿検査のクレアチニンクリアランス、尿中微量アルブミンなどがあります。今回は、これらのうちの血液検査である、血清クレアチニンと尿素窒素(BUN)について詳しく見ていきましょう。
※糖尿病性腎症については、本HP糖尿病と合併症-2.腎症および糖尿病性腎症を知る!- 第1回 糖尿病性腎症とは?を参照ください。
血清クレアチニン
筋肉の細胞には、クレアチンリン酸というエネルギー貯蔵物質が多く存在しています。アミノ酸の一種であるクレアチンがリン酸化されたもので、肝臓で合成されて血液によって筋肉へ運ばれます。
血清クレアチニンとは、このクレアチンやクレアチンリン酸が、筋肉収縮のエネルギー源として代謝されたとき(燃やされたとき)血液中にできる物質です。この血清クレアチニンは、腎臓ではほとんど再吸収されず、尿中に排泄されます。
ところが糖尿病性腎症の場合、腎機能が低下しているためにクレアチニンの尿中への排泄が悪くなり、血清クレアチニンが上昇します。ただし、糖尿病の初期においては、腎機能はまだ低下しておらず、高血糖の影響によりクレアチニンの尿中排泄はむしろ多くなるため、血清クレアチニンは低下します。
血清クレアチニンは筋肉量に比例するため、筋肉量に変化がなく腎機能が安定していればほぼ一定の値となります。また筋肉量の違いから、男性のほうが女性より高値です。

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