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糖尿病と目の合併症

-第2回 糖尿病網膜症と黄斑症

網膜症はどうやって進行する?

では、ここで糖尿病網膜症がどのように進行していくのか見てみましょう。

糖尿病が長く続くと、動脈硬化などが進んで網膜の血管が細くダメになっていきます。これでは栄養と酸素が行きわたりませんから、網膜が酸素不足のサインを出してその部分に新しい血管を作ります。この血管を「新生血管」と呼びます。
「新生」というと何か良いものに聞こえるかもしれませんが、新生血管はとても弱くて破れやすい血管です。網膜症で失明するのは、この増殖した新生血管が破れて出血したり、ひきつれて網膜が破れたりすることで起こるのです。

この網膜症の進行は、4段階に分けられます。

初期段階の目の中での軽い出血は、自分で気づくことはほとんどありません。
患者さんが自覚するのは、増殖網膜症の最終ステージになってからがほとんどです。
例えば、ある日突然多量に出血したり、増殖膜(新生血管が膜状に増生したもの)に引っ張られて網膜剥離を起こして突然視力がほとんど失われた状態になったりと、そこまで無自覚で過ごすこともあるのです。

ですから、糖尿病と診断されたら血糖コントロール状態にもよりますが、1~6ヵ月の間に1回のペースで定期観察することが重要です。

 

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