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糖尿病と目の合併症

-第4回 眼底出血と全身の合併症

目は唯一、体を切らずに血管の状況がわかる器官

今回は、糖尿病とも関連の深い眼底出血が起きる目の病気や全身の合併症について見ていきたいと思います。

目は全身の中で唯一、体を切らずに血管を見ることができる部位だと言われています。

私たち医師は眼底検査をするとき、目の病気だけを診ているのではありません。
眼底の血管の動脈硬化の状態から、全身の血管の状況を垣間見ることができます。
眼底の血管に動脈硬化が出ていた場合、糖尿病や高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症(痛風・痛風予備軍)などの代謝性疾患のある人、喫煙歴が長い人などであることが多いものです。

こうしたことから動脈硬化が進むと、網膜の血管が細くダメになっていき、やがて網膜で出血が起きます。そして栄養と酸素を送るために新生血管が増殖されますが、この弱くてもろい血管がさらに出血し、網膜がひっぱられて破れ、やがて失明に至ることもある、それが網膜症です。

ところで、眼底出血するのは、この網膜症だけではなく、血管が詰まることで出血が起きることもしばしば見られます。
では、なぜ血管が詰まるのでしょうか?

 

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