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新しい血糖測定CGM(持続血糖測定)

新しい血糖測定CGM(持続血糖測定)

-第1回 CGMで血糖値の24時間の変動を正確に把握

血糖値の日内変動を把握するために

血糖値の日内変動を把握することは、特にインスリン治療をしている糖尿病患者さんにとって、低血糖の確認・予知やシックデイの対応のために欠かせないものです。また、食事療法・運動療法を行っている患者さんも、食事量や食事内容、運動量が実際どのように血糖値に影響するのか1日を通して知ることができます。

糖尿病患者さんがご自身で血糖値を把握する手段として世界中で広く用いられているのが、血糖自己測定(SMBG : self-monitoring of blood glucose)です。簡単に言うと、指先に専用の器具で針を刺して米粒半分ほどの血液を採り、試験紙に吸い取らせて専用の小型機器にセットすると数秒で血糖値がわかるというものです。
一日の血糖値の変動を見るため、一日に数回、患者さんの状態によって回数は異なりますが、6~7回程度測定する必要のある患者さんもいます。

「そんなに?」と驚くかもしれませんが、それでも寝ている間のことはわかりませんし、他にも仕事をしている人なら昼間は測定ができないなど、血糖値の日内変動を把握するという意味では、その血糖値の情報は点と点でしかないとも言えます。

他の病気に目を向けてみると、例えば循環器の分野では、ホルター心電図によって24時間心電図が記録できるようになり、外来での一時点の心電図だけではとらえることのできない不整脈などを記録することができます。
また高血圧の場合は、24時間血圧計があります。これによって夜間や早朝の高血圧が心筋梗塞などの病気の危険因子であることが明らかにされてきました。

これらと同様に、当コラムのテーマである「持続血糖測定(CGM : Continuous glucose monitoring)」も、ある一時点の血糖値だけではなく、点と点をつないだ一日の血糖の流れを見ることができるというものです。
機器を装着中の患者さんも測定の状況はわからないため、より真実に近いありのままの血糖変動パターンがわかり、課題点を明確にすることができるのです。

 

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