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血液から見える健康

-第7回 経口ブドウ糖負荷試験-他にもある糖尿病の検査

経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)って?

前回までのコラムでは糖尿病の検査として、HbA1cなどの過去にさかのぼって血糖コントロール状態を知ることができる検査をいくつか紹介しましたが、今回は経口ブドウ糖負荷試験について詳しくみていきます。

血液検査をして、「糖尿病ですね」「糖尿病ではありません」と診断されますが、みなさんは、その診断基準がどんなものかご存知でしょうか。糖尿病の診断基準は以下のようになっています。

1回の検査で糖尿病が判定される場合

・典型的な症状がある
・HbA1c 6.5%以上/基準値4.3~5.8%
・網膜症が起きている場合
・基準値を著しく超える血糖値
 

2回以上の検査で糖尿病が確定される場合

・空腹時血糖値 126mg/dL以上
・随時血糖値 200mg/dL以上
・経口ブドウ糖負荷試験 200mg/dL以上
 

このように、経口ブドウ糖負荷試験は「1回の検査では糖尿病とは言い切れないけれども疑わしい」という場合に登場します。

経口ブドウ糖負荷試験は、OGTT(オー・ジー・ティー・ティーと読みます)とも呼ばれ、糖尿病が疑われる患者を対象に行う検査です。75gのブドウ糖を溶かした水を飲んでもらい、飲む前と飲んだ後で血糖値がどのように変動するかを調べることで糖尿病かどうかを診断します。

通常、経口ブドウ糖負荷試験は以下のような手順で行います。場合によっては各時点の採血にインスリン(血糖を下げるホルモン)を追加したり、各時点に採尿して尿糖を検査することもあります。

経口ブドウ糖負荷試験の手順

  1. 前日の夜から8時間以上絶食する。
  2. 空腹状態で来院して、空腹時血糖(負荷前)の採血をする。
  3. 75gのブドウ糖を溶かした水を5分以内に飲む。
  4. 75gのブドウ糖を飲んだ後、30分後、60分後、120分後に血糖測定用の採血(負荷後30分、60分、120分)をする。
  5. 負荷前と負荷後120分の血糖値により、正常型、境界型、糖尿病のいずれかを判定する。
 

経口ブドウ糖負荷試験の判定基準

 判定  空腹時(負荷前)血糖値   負荷後120分値
正常型  110mg/dL未満  および 140mg/dL未満
糖尿病型  126mg/dL以上  または 200mg/dL以上
境界型 上記のいずれにも属さないもの

(日本糖尿病学会:1999年)

 
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