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血液から見える健康

-第8回 インスリン-他にもある糖尿病の検査

インスリン分泌指数(insulinogenic index) って?

経口ブドウ糖負荷試験で血中インスリン値も検査した場合、検査結果にインスリン分泌指数(insulinogenic index)という結果が記載されていることがあります。

これも見慣れない検査項目だと思いますが、実はこのインスリン分泌指数という検査は、経口ブドウ糖負荷試験でブドウ糖負荷前の空腹時血糖と空腹時インスリン、そしてそれぞれの負荷後30分の結果から計算され、これによってインスリン分泌能力を知ることができます。

この数値が小さいほど、インスリン分泌力が弱いと考えられます。
健康な人の場合のインスリン分泌指数は0.4以上、2型糖尿病の人の場合はインスリン分泌が遅れるため0.4未満となることが多く、経口ブドウ糖負荷試験で境界型と判定された糖尿病予備軍の人が0.4未満の場合は糖尿病に移行する可能性が高いと言われています。

このように、空腹時血糖、空腹時インスリンを検査することによって、糖尿病の原因であるインスリン分泌不足、インスリン作用不足、インスリン抵抗性などの病態について把握することができるのです。

 
著者プロフィール:堀 行雄(臨床検査技師)
2000年インクロムの提携医療機関に入職して以来、臨床検査室で忙しく検体検査をする日々。年間およそ5000人分の血液を分析。
 
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