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[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

-第12回 アスリートも実践!ご飯の食べ方

玄米・胚芽精米には、良質の油が

お米には、脂質が含まれています。これをいうと「え?お米に油?」と驚く選手が多いのですが、お米に含まれている油は、体に良い脂質です。

脂質には種類があるのはご存知でしょうか。
脂質には、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」とがあります。
飽和脂肪酸は、肉の脂やバター、チーズなどに含まれているもので、コレステロールや中性脂肪を増やすなど、悪い影響があります。
不飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪を減らしたり皮膚に潤いを与えるなど、食品の種類によって働きは異なりますが、良い影響があるものです。

玄米や胚芽精米に含まれている油は、リノール酸、オレイン酸。
これらは不飽和脂肪酸の方で、コレステロールを低下させる働きがある油。ちなみにオリーブオイルやごま油に含まれている油と種類が同じです。
もちろん油なので摂りすぎは禁物ですが、お米に含まれている量であれば問題はありません。

さらに体脂肪を気にしている選手の場合、雑炊にして食べます。
ご飯をおかゆにすると、量が増えます。いつもの半量のご飯をおかゆにすればカロリーは半分。摂取カロリーを簡単に減らすことができます。
でも、おかゆだと歯ごたえがなくて物足りないため、おかゆではなく雑炊にする選手が多いのです。

雑炊の具には、もちろん、野菜やきのこをふんだんに使います。野菜やきのこはカロリーが低く、逆にビタミンやミネラルが豊富なので、選手のコンディションを良い状態でキープするには必要な食材。
雑炊にすることで、無理なくこれらの食材を摂り入れることができ、また野菜の種類やスープの味を変えて変化をつけることが簡単なので、あきずに食べることができます。何より、手軽なことも自炊している選手にとっては人気の理由です。

ちなみに選手に人気の味は、疲労回復や代謝を高める効果が期待できるキムチ味や、膝や肘などの痛みを軽減させる鶏ガラでスープをとったもの。


いかがでしょうか?
糖尿病の方やダイエットをされている方にも、こうしたスポーツ選手が実践している簡単で続けられるご飯の食べ方を、ぜひ取り入れていただきたいものです。
 

著者プロフィール:川端理香(管理栄養士/プロスポーツ栄養士)
WATSONIA(ワトソニア)代表。日本オリンピック委員会強化スタッフ、チーフ管理栄養士として2004年アテネオリンピックでは水泳の北島康介選手や全日本女子バレーボールチームを、2008年北京オリンピックでは全日本男子バレーボールチームをサポート。浦和レッズや東京ヴェルディ1969などのJリーグサッカーチームや、個人選手の栄養・食事指導のほか、「カラダが喜ぶ毎日ごはん(エクサボディ)」「10日間カンタンバランスメニュー(エクサボディ)」「勝てるカラダをつくる!10代スポーツ選手の栄養と食事(大泉書店)」など書籍の監修、食育をテーマに学校や地域での講演・セミナーも行う。現在、東日本大震災復興支援の一環として「部活をする子どもたちを応援しようプロジェクト」で協力をよびかけている。 公式ブログ[Happy Foods]

 

 

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