Come On! 糖尿病教室
-第1回 糖尿病療養指導士って?
糖尿病療養指導士 Q&A
Q1.療養指導士はどこにいるの?
A1.病院や糖尿病専門クリニックで患者さんの指導にあたっています。
Q2.どんな活動をしているの?
A2.病院では、糖尿病外来や糖尿病教室などで集団指導を行っています。
糖尿病外来では、栄養指導・服薬指導・運動指導はじめ、フットケア・自己血糖測定の指導など患者さんの糖尿病の状態に合わせた療養指導を行います。
Q3.具体的にはどんな指導をしているの?
A3.糖尿病の合併症の進行を防ぐには、血糖コントロールがもっとも重要です。そして良好な血糖コントロールのためには、正しい知識と治療の継続が何よりも大切です。
糖尿病の療養は、食べること・運動が基本で、糖尿病の程度によって血糖を下げるためのお薬が出ることもあります。
栄養指導
患者さんの理解度に合わせて、どの食事がどのくらいのカロリーがあるのか、また調理の仕方でどの程度カロリーを減らすことができるのか・食べ応えのあるものが作れるのかなど指導します。お家での食事はもちろん、外食時のメニューの選び方など、実際の患者さんの普段の生活の中で、無理のない指導を心掛けています。
運動指導
目標体重を設定し、毎日続けられる運動方法や生活の中にうまく運動を取り入れるよう工夫をこらした指導が行われます。
服薬指導
正しいお薬の飲み方を中心に、飲み忘れの防止方法や薬による副作用など、患者さんが安心して服薬できるような指導が行われます。
このコラムを読んでいる方々の中には、糖尿病の治療中だという人の他にも「血糖値が高いと言われたけど何もしていない」という方や、「近くに糖尿病療養指導士のいる病院がない」「近くで糖尿病教室はなさそうだ」という方もいらっしゃるでしょう。このコラムが、そういった方々の一助となれば幸いです。
次回は、療養指導士の指導内容の実際について、具体的な例を挙げてご説明します。
著者プロフィール:小宮山 恭弘(糖尿病療養指導士)
1988年 行岡医学技術専門学校臨床検査科卒業。2001年より大阪鉄道病院にて糖尿病療養指導士として勤務。2015年3月 大阪市立大学大学院 生活科学研究科卒業。博士(生活科学)。