Come On! 糖尿病教室
-第23回 肥満になりやすい遺伝子
ダイエットがなかなかうまくいかない
皆さんこんにちは(^O^)
糖尿病療養指導士(CDEJ)の小宮山です。
前回は、腎機能と新しい糖尿病治療薬のお話でした。今回からは少し趣向を変えて、多くの皆さんの悩みでもある、肥満についてのお話です。
ダイエットを繰り返すもなかなかうまくいかないRさん48歳
Rさんは、5年前に脱サラし、チェーン店であるコンビニエンスストアの店長を務めています。お店は大通りに面し、最寄り駅からは少し距離がありますが、近くに大学があり学生さんでにぎわっています。店長になったばかりの頃のRさんは少し肥満がある程度でしたが、お店の経営が安定した今は、身長166cm、体重86kg、BMIは31.2と立派なメタボ体型です。
ゴムバンドを使ったダイエット、骨盤ダイエット、有名アーティストのダンスダイエットなど、いろいろなダイエットに取り組んだものの一向に成果が出ず、それどころか血圧が高めになって近所のお医者さんに通うように。さらに定期検査では随時血糖が248mg/dL、HbA1cは11%と糖尿病を指摘され、当院の糖尿病専門医に紹介となりました。
採血室でのRさんとの会話です。
CDEJ: おはようございます。Rさん。採血と採尿ですね。ではまず採血しますのでこちらに座ってください。
Rさん: いやあ、ここ2~3年で急に太ちゃって、かみさんに言われていろんなダイエットを試したんですが、どれもうまくいかなくってねぇ。血圧が高いからって通院してたら、今度は糖尿病だっていうんですよ。そんなにたくさん食べてないし、荷物を運んだりよく体も動いてるんだけど、太る体質なんですかねぇ、水を飲んでも太っちゃうんだなぁ。
CDEJ: よく動くのにどうして体重が増えるのか、不思議なんですね。体重が増えて内臓脂肪が増えると血圧を上げたり、インスリンの効き目が悪くなって糖尿病になったりしますから、先生や栄養士さんから体重が増えた原因を探って減量できるようにがんばってみましょうね。
Rさん: 太ってるだけでどこも体調は悪くないんだけど、糖尿病は怖いらしいから ちゃんと診てもらいます。
Rさんがおっしゃるように、肥満は痛くもかゆくもなく、脂肪が多くついているだけですね。では脂肪がたまるってそんなに体に悪いことなんでしょうか?