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Come On! 糖尿病教室

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-第24回 内臓脂肪型肥満とアディポサイトカイン

高度の肥満で、生活習慣病は悪化する

皆さんこんにちは(^O^)
糖尿病療養指導士(CDEJ)の小宮山です。
前回は、肥満、特に脂肪細胞についてのお話でした。今回も肥満をテーマに、生活習慣病と関係の深い内蔵脂肪型肥満、そして脂肪細胞から分泌される生理活性物質のアディポサイトカインについて詳しくお話をします。

 

高度の肥満で、脂質代謝異常と高血圧、睡眠時無呼吸もあるSさん60歳

Sさんは、家業の飲食店を継いでいましたが業績が悪化して倒産、脊柱管狭窄症の悪化から再就職を断念し、現在は定職についていません。10年前に2型糖尿病を指摘され、教育入院もしました。入院中は食事療法を守り、血糖コントロールも改善するのですが、退院後にはまた生活が乱れ、教育入院を繰り返されています。身長163cm、体重93kg、 BMIは35と高度肥満体型です。
入院時に糖尿病教室に参加されたときの会話です。

Sさん: いやぁ、また出戻りです。またお世話になります。

CDEJ: どうですか?運動を続けるのはきついですか?

Sさん: いや、歩くのは好きですし、苦には思わないんですが、食べるのがねぇ。

CDEJ: また管理栄養士さんの栄養指導時に詳しい説明がありますが、買い物のときに食品はまとめて買うことが多いですか?

Sさん: そうやねぇ。やっぱり食費にそんなにかけられんし、安売りのときに一気に買い込む感じですね。

CDEJ: そうですね。安売りだと購買意欲がわいて、ついつい今日と明日食べるもの以上に買い込んでしまいがちですよね。

Sさん: あるとつい食べすぎてしまって悪循環です。わかってるんだけど。

CDEJ: 脊柱管狭窄症もあるし、歩く距離も減ってきたためか、体重がかなり増えてきて、血圧も前は160くらいだったのが170~180くらいまで上がってきてますね。

Sさん: がんばって痩せます。低血糖が怖いからついつい余分に食べてたから、それも悪かったんだと思います。

CDEJ: また詳しく先生からも説明を聞いてくださいね。


Sさんのように、肥満が高度になり内臓脂肪蓄積が進むと、血糖コントロールの悪化だけではなく、脂質代謝異常や高血圧も合併していきます。
Sさんは強化インスリン療法で血糖コントロールを改善、糖毒性を解除した後で、肝臓に作用して糖新生を抑制しインスリン抵抗性を改善するビグアナイド薬の服用とGLP-1受容体作動薬の注射に切り替えて、退院後も再度ダイエットにも取り組むことになりました。
 

 

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