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Come On! 糖尿病教室

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-第25回 内臓脂肪より悪い!? 異所性脂肪

人間ドックで指摘された「異所性脂肪」

皆さんこんにちは(^O^)
糖尿病療養指導士(CDEJ)の小宮山です。
前回は、生活習慣病と関係の深い内蔵脂肪型肥満、そして脂肪細胞から分泌される生理活性物質のアディポサイトカインについてお話しました。さて今回は、異所性脂肪、特にすい臓への脂肪蓄積についてのお話です。

人間ドックを受診したTさん52歳男性

Tさんは、毎年この時期になると会社の指定病院で人間ドックを受診しています。昨年の人間ドックでは、BMIが29の高度肥満・血圧の異常・脂質項目の軽度異常・血糖とHbA1cの耐糖能の検査でも異常を指摘され、生活習慣指導を受けるように指示されていましたが、数年前から同じ結果で、特に体調も悪くないことから、そのまま生活を続けていました。しかし、異常値が気になるTさん、今年も職場の仲間たちとともに人間ドックに来られました。

CDEJ: はい、Tさんお疲れ様でした。お腹のゼリー、まだ気になるところがありましたら、このタオルでふき取ってくださいね。

Tさん: あの……毎年、脂肪肝を言われているんですが、だいぶひどいですか?

CDEJ: 受診結果は最後の総合判定で医師から詳しい説明がありますが、昨年のエコーの画像が見れますからご覧になりますか?これが昨年の肝臓のエコーですね。横に映っている臓器は腎臓で、この腎臓の黒い部分と肝臓は、通常は同じ色になります。でもTさんのように脂肪肝があると、肝臓は腎臓に比べて真っ白になってコントラストがはっきりします。

Tさん: 本当だ。すごく白いんだ。肝臓。去年と比べてどうですか?

CDEJ: 昨年と同じくらいですね。Tさんは肝臓に関しては数年前のとも変化はないですが、すい臓は以前に比べてかなり脂肪化が進んで、白く変化してきてますね。

Tさん: すい臓ですか?すい臓にも脂肪がつくの?

CDEJ: そうなんです。皮下脂肪、内臓脂肪とこの肝臓やすい臓への脂肪蓄積は異所性脂肪と言われていて、異所性脂肪は第3の脂肪って呼ばれて注目されています。詳しい結果説明については血液検査や他の検査と併せて、医師から総合判定のときに説明がありますので。

Tさん: わかりました。ありがとうございます。
 

 

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