インスリン療法を知ろう!上手に使って血糖コントロールを改善
-第2回 インスリン製剤の打ち方
速効型または超速効型インスリン製剤を主にもちいるパターン
パターンAとパターンBでは、主として速効型または超速効型インスリン製剤をもちいます。
パターンA
追加分泌も基礎分泌もほとんどない1型糖尿病の患者さんや、手術前後などで厳格に血糖のコントロールをしたほうがよい場合には、生理的なインスリン分泌動態に近づけるために、追加分泌と基礎分泌の両方を補わなければなりません。つまり追加分泌を補うため各食前に3回、基礎分泌を補うため就寝前または朝に1回の合計4回打ちます。
このパターンは、強化インスリン療法とよばれ、効果が早く現れる速効型または超速効型を毎食前に、効果が長く持続する中間型または持効型溶解を就寝前か朝にもちいて、健康な人のインスリン分泌パターンに近づける方法です。
パターンB
インスリンの基礎分泌は残っているけれども、追加分泌が低く食後の高血糖がある場合には1日3回、各食前に速効型または超速効型インスリン製剤を補うと生理的なインスリン分泌動態に近づけることができます。
次に、主として混合型、中間型または持効型溶解インスリン製剤をもちいるパターンC、パターンD、パターンEについて説明しましょう。