インスリン療法を知ろう!上手に使って血糖コントロールを改善
-第3回 インスリン療法の実例
インスリン製剤の「単位」について
今回は、個々の患者さんの具体例をあげて、病状と生活スタイルに応じた注射の打ち方をご紹介します。
まずはインスリン製剤の投与量に関わる「単位」について説明しましょう。
インスリン製剤の投与量は「単位」という言葉で表示され、「単位」の数が大きいほどインスリン製剤の量が多くなります。
1923年、国際連盟保健機構の標準化委員会で、インスリン製剤の1単位は「24時間絶食させた体重約2kgのウサギの血糖を3時間以内に痙攣レベルにまで下げられる量」と定義されました。
現在市販されているインスリン製剤は、100単位/ml製剤に統一されています。したがって、インスリン製剤1単位は0.01ml。インスリン製剤の「単位」は「ml」を意味するものではありません。
インスリン投与量は、責任インスリン方式という考え方に基づいて調節します。
次ページでは「責任インスリン」について説明しましょう。