Come On! 糖尿病教室
-第15回 成人して1型糖尿病を発症
体重減少、口渇、多飲、多尿を訴えたLさん(34歳・女性)の場合
Lさんは、3ヵ月前に社内の同僚と結婚しました。また新しいプロジェクトのリーダーに選ばれ、毎日充実した日々を送っていました。しかし先月からお茶やお水をたくさん飲んでいるのに、続く喉の渇きと、頻回に行くトイレの多さに不安を感じていました。体重もこの1ヵ月で6Kgも減少し、仕事の忙しさや環境の変化だけが原因ではないと感じ、近くのクリニックに受診してみました。
検査結果は、尿糖:強陽性4+、尿ケトン体:3+。すぐに大きな病院での受診を勧められました。びっくりしたLさんはご主人に付き添われ、糖尿病内科のある病院を受診しました。
CDEJ: おはようございます、Lさん。では採血をしますので袖をすこしめくって腕を出してくださいね。糖尿病内科は初診ですね。
Lさん: 私、春の会社の健診でも異常がなかったですし、今まで糖尿病なんて言われたこともないんです。食事にもすごく気をつけていますし、主人とも休日には、山登りやテニスなんかもしています。なのに、糖尿病なんて思ってもいませんでした。
CDEJ: そうですね。突然病気だと言われても、何の症状もないと戸惑いますね。
Lさん: 糖尿病って、治療すれば治るんですか?
CDEJ: まず糖尿病であるかどうか、また糖尿病だったら、1型糖尿病なのか2型糖尿病なのか、境界型なのか、きちんと調べてみて、その結果を主治医から説明しますね。クリニックではどう説明を受けましたか?
Lさん: 血糖がすごく高いのでインスリンが必要かもしれないので大きな専門の病院ですぐに診てもらったほうがいいと言われたので、びっくりして主人も心配して会社休んでついてきてくれました。
CDEJ: そうでしたか。優しいご主人ですね。ではまず今、Lさんがどういう状態なのか調べるために、いくつか検査を受けていただきますね。まず血液検査のための採血の後、尿検査もありますので、横の採尿室で採尿してください。検査結果が出たころに診察室にお呼びしますね。