Come On! 糖尿病教室
-第15回 成人して1型糖尿病を発症
1型糖尿病と2型糖尿病の相違点
1型糖尿病と2型糖尿病の違いは、前者がインスリン依存状態、後者はインスリン非依存状態であり、インスリンの分泌低下あるいは、インスリン抵抗性(インスリンの作用不足)であることです。
それ以外にも表のような違いがあります。
1型糖尿病の分類
1型糖尿病は成因によって、2つに分類されます。
1.自己免疫性
自己免疫機序で膵β細胞破壊(1A型糖尿病)
自己抗体陽性 GAD抗体(膵β細胞抗体)
IA-2抗体(膵島細胞抗体)
IAA抗体(インスリン自己抗体) など
2.特発性(非自己免疫性)
自己免疫機序の証明ができないままインスリン依存状態に陥るもの(1B型糖尿病)
特定のウイルスや毒物などが原因とされている
また発症様式によって、劇症1型糖尿病(数日~数週間)、急性1型糖尿病(数ヵ月~数年)、緩徐進行1型糖尿病(数年~数十年)に分類されます。
私たちCDEJから1型糖尿病患者さんへの指導内容は、血糖測定の手技の説明や、低血糖の注意、シックデイへの対応(病気の時の注意)です。また医師や薬剤師からはインスリンの種類、作用機序(血糖降下作用時間)などの指導を行います。このあたりについては、次回くわしくお話します。
著者プロフィール:小宮山 恭弘(糖尿病療養指導士)
1988年 行岡医学技術専門学校臨床検査科卒業。2001年より大阪鉄道病院にて糖尿病療養指導士として勤務。2015年3月 大阪市立大学大学院 生活科学研究科卒業。博士(生活科学)。