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糖尿病のあれこれ

-第11回 糖尿病と炭水化物

カーボカウントって?

今回は糖尿病と炭水化物の関係についてお話します。

突然ですが、問題です。
同じカロリーの唐揚げとあんパンでは、どちらが食後の血糖値を上昇させるのでしょうか?

唐揚げの方が明らかに脂肪分が多いので、唐揚げ、と考える方が多いと思います。ところが、正解はあんパンなのです。では、その理由は?

実は、食後の血糖値は、たんぱく質や脂質の量や質ではなく、炭水化物の摂取量に比例しています。なので、脂肪分を多く含む唐揚げよりも、炭水化物が多いあんパンの方が、食後の血糖値を上昇させてしまうのです。

炭水化物とは、具体的にはごはん、パン、麺類、芋類、果物類、砂糖などのことで、毎日の活動に必要なエネルギーをつくり出す大切な栄養素です。英語でcarbohydrates(カーボハイドレート)といいます。

ここでカーボカウントという言葉が登場します。カーボつまり炭水化物を、カウントつまり計算すること、分かりやすく言えば、食べた物の炭水化物量を測ることなのです。

本来は、インスリン注射をしている患者さんが、食事の炭水化物量に応じてインスリンの注射量を決めるためのものでしたが、インスリン注射を打たない、糖尿病内服薬を摂取している患者さんにとっても十分に意味のあるものです。

今までは食べ物のカロリーばかり気にしていたみなさんも、今後はもう一段ステップアップして、炭水化物の量にも気を配ってみましょう。きっと血糖値やHbA1cの値が良くなることでしょう。

でも、いくら唐揚げの方があんパンよりも血糖値を上げないからといって、脂肪分を多くとり過ぎないようにご注意を。そして、やはり炭水化物を減らす分、たんぱく質や野菜を増やしてくださいね。
 

 

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