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糖尿病腎症を知る!

-第2回 腎症になるとどうなる?

糖尿病腎症、その症状は?

糖尿病腎症になると、どんな症状が現れるのでしょう。糖尿病がそうであるように、糖尿病腎症の場合も初期の段階では無症状です。

もしも血糖のコントロールが悪いまま適切な検査や治療をしないで数年放置していると気がつかないうちに糖尿病腎症になり、進行してしまう可能性があります。

糖尿病腎症が進行してタンパク尿が出るようになると、全身のむくみが出現して血圧の上昇などがおこります。さらに悪化して慢性腎不全の状態になれば、腎性貧血や骨代謝障害などといった種々の合併症がおこってくる可能性もあります。

そして、最終的には尿量が減少して体液過剰な状態になり、尿毒素物質の蓄積がおこり、そのまま放置すれば生命の危険もともなうことになるため、透析療法が必要になります。

近年、タンパク尿や腎機能低下のある慢性腎臓病が、虚血性心疾患や心不全といった心血管系疾患の発症危険因子になるとわかってきました。もちろん糖尿病自体が心血管系疾患を合併しやすい状態なのですが、糖尿病患者が糖尿病腎症を併発するということは、さらに心血管系疾患の発症リスクが高めることになります。

こういったことから、糖尿病腎症の発症を予防する、あるいはその進行を遅らせるということは、単に末期腎不全で透析治療が必要となることを回避するだけでなく、心血管系疾患を予防することにもなるのです。

 

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