糖尿病教育入院・体験記
-第7回 外泊の心得
明日から2日間の外泊
午後からの「動脈硬化について」の講義は、いつも以上に気合を入れて聴いてしまった。というのも、自分が以前の生活を繰り返した場合、おそらく事故とか天災に巻き込まれずに自分が死ぬとすれば、それはきっと脳梗塞や脳出血、心筋梗塞・狭心症などの動脈硬化が原因で死ぬんじゃないかと自覚していたからだ。
動脈硬化については、それなりに知識はあった。が、これまで想像だけであったもの、つまり、患者の血管内の映像もこの講義では見せられて、さすがに以前の生活スタイルを続けていくことに対して恐怖心を持たざるを得なかった。怖かった……。
そしてもうひとつの講義、「外泊中の過ごし方について」では、看護師、管理栄養士から説明があった。
外泊は6日目の朝食後から7日目の20時までの2日間だ。なぜ、教育入院中にこのようなプログラムが組まれているのか。勝手な想像であるが、教育入院中に講義や診察で学習・理解し、生活スタイルの見直しを決意したつもりでいるが、それが自宅に帰って実際に適切に行えるかどうかを確認するために組まれているのではないかと思う。
外泊中の過ごし方といっても、体重、血圧、体温、脈拍、尿糖検査、その他記録をつけるなど、入院中とほとんど変わらない。その中でひとつ大変なことといえば、外泊中の食事の献立表を記録することだ。
この献立表とは、ごはん、味噌汁、野菜炒めといった単純なものではなく、それぞれの食事の献立名とそれに使用した食材名・数量(g)を挙げ、食品交換表に応じて各食材の単位数まで細かく計算して記入するというものだ。
それ以外は特に制約もなく、(ある意味)したい放題できるわけで、まさに自己管理が問われるというものだ。
今日は時間的にあまり余裕がなかったため、あまり歩けなかった(それでも一万歩は優に超えているが)。13,000歩程度では少なく感じている自分に驚きだ。
明日は、自宅に帰って何処に散歩に行こうかと考えているうちに、寝不足もあってか早々に眠りに落ちた5日目だった。
(第8回へつづく)