糖尿病教育入院・体験記
-第11回 教育入院、修了
退院後、日常生活の心構え
このコラムは、医療機関に勤め糖尿病の知識が十分あるにもかかわらず、糖尿病教育入院に行くことになってしまった「もっち」こと私の体験記です。 (前回を読む)
このコラムの筆者「もっち」の退院後の治療方針は、薬物療法を行わず、食事療法・運動療法のみで血糖コントロールしていくこととなりました。
糖尿病のことだけを考えて生活できた教育入院中と違い、退院後は仕事をしながら少ない時間をいかに有効に使っていくかが重要なカギ。教育入院をきっかけに運動嫌いを克服し目標通り散歩をし食事にも慣れてきたとはいえ、教育入院にまで至ったのは、長年の暴食と運動嫌いの生活パターンが原因ですから、油断は禁物です。
退院後の糖尿病対策について看護師さんとの面談で十分に話し合い、固い信念で決めたもっちの目標を見てみましょう。
まずは無理せずにできそうなことを掲げた目標です。高い目標を掲げて、結局続けられないくらいなら、ひとつひとつは簡単なことでもきちんと続けることです。
糖尿病の治療は、どんな療法を行うにせよ、きちんと血糖コントロールができているか定期的に観察していく必要があります。
もっちの場合は、勤務先が医療機関ということで通院なしで臨床検査を行えるため、定期的に臨床検査を行い、糖尿病に関わる検査項目の推移を見ながら、食事療法や運動療法のやり方・内容について見直しをしていくことを決めました。
治療方針で薬物療法を行う場合は、薬の処方のタイミングで受診し、定期的に行う臨床検査の結果から治療方針・内容の継続や変更などが検討され、医師から指導を受けることとなります。
また、食事・運動療法のみとなった場合でも、療法開始後は約2~3ヵ月ごとに検診(臨床検査)を受け、経過次第では治療方針の変更(薬物療法の開始)や通院頻度の見直しとなる場合があります。
薬を必要としないため、医療機関へ通うのが負担に思う人もいるかもしれませんが、食事・運動療法を指導通りに行っていても、糖尿病が悪化しているケースもありますから、自己判断は禁物。定期的に糖尿病の状態を監視することが大切です。