糖尿病教育入院・体験記
-第11回 教育入院、修了
退院した午後、自宅にて
教育入院を無事修了(?)し、いざ我が家へ。
外泊のときと同様、家へ向かう途中の外食産業からの誘惑が少々心配だったが、意外にもそれほど気にならず無事帰宅できた。退院したばかりで、やる気満々だったからかもしれない。
家には外泊中に妻に相談して購入した、あのエアロバイクが届いていたので、早速組み立てにかかった。
エアロバイクと一緒に購入して持ち帰ったテレビとDVDレコーダーや納戸から持ち出してきた腹筋器具と鉄アレイは既に設置済みだった。組み立てたエアロバイクを腹筋器具の横に置き、立派なトレーニングルームの完成だ。
この総額10万円以上の設備については、使用しなくなった時点で私の小遣いから差し引かれる約束だ。否が応でも続けなければならない。
退院したばかりで気持ちは高揚し、早くこのトレーニングルームを使用したくてたまらなかった。
しかし、初日から調子に乗ってやり過ぎて、かえって長続きできなくなることを考慮して、また、運動療法の目標として運動は夕食1時間後と決めたので、まずは日課として習慣づけることが大事、あえて我慢することにした。
しかし夕食まで時間があったので、糖尿病対策として記念すべき(?) 初トレーニング用にDVDを借りに行った。これで、準備はすべて整った。
そうこうしているうちに妻や子供たちも帰宅し、夕食時には家族を前に今回掲げた目標を大々的に宣言した。
夕食には、希望通り生野菜が添えられていた。目標通り野菜から食べ、ゆっくりよく噛むことを心掛けた。まだ意識しないとすぐ早食いに戻ってしまうが、これも続けることでいつかは意識せずにこのペースが当たり前になるに違いない。
そして待ちに待った夕食1時間後。
颯爽とトレーニングウェアに着替え、早速トレーニングを開始。トレーニングには子供たちも興味津々のようで、一緒につき合ってくれた。
糖尿病患者の運動療法では、一般的に1日1万歩が推奨されている。その消費カロリーが約300kcalのため、まずはそれを目標に設定したが、なんと30分も経たないうちにエアロバイク付属のメーター換算で消費カロリーが300kcal以上を超えてしまった。
物足りなさを感じながらも、大事なのは継続すること、初日のトレーニングはこれで終了とした。
実際にエアロバイクをやってみて、子供たちがつき合ってくれたことやDVDを見ながらのような気が紛れる環境下であれば、30分程度はまったく苦にならない、これなら毎日継続できそうだと手ごたえがあった。
むしろやや物足りなかったくらいなので、日課として定着したら負担にならない程度に運動量も少しずつ上げていこうと思う。
こうして退院1日目は、理想通りに過ごせたわけだ。だが、肝心なのは、これを今後ずっと続けることだ。家族にも協力してもらいながら、今の気持ちを常に持ち続けられるような努力が必要だ。
そしてその成果を家族や職場の皆さんに報告できるよう、がんばっていこうと思う。