血液から見える健康
-第20回 糖尿病と糖尿病関連の検査
肥満の検査
中性脂肪
(第14回参照)
中性脂肪は、体内の脂肪組織の主成分で体内のエネルギーを貯蔵している物質です。肥満によって、中性脂肪が高くなると高トリグリセライド血症となり、動脈硬化を起こすリスクが高くなります。
LDLコレステロール
(第14回参照)
LDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも呼ばれ、動脈硬化の促進因子としてよく知られています。
LDLコレステロールは、血中においてコレステロールを主に運搬しているLDL(低比重リポタンパク)という物質が、コレステロールと結合した物質で、これが血管内壁に蓄積すると動脈硬化を起こします。つまり、LDLコレステロールが高くなると、動脈硬化を促進するというわけです。
HDLコレステロール
(第14回参照)
HDLコレステロールは、善玉コレステロールとも呼ばれ、動脈硬化を予防する物質としてよく知られています。HDLコレステロールは、血管内壁に蓄積されたコレステロールを受け取って肝臓へ運搬することにより、動脈硬化を抑制します。
著者プロフィール:堀 行雄(臨床検査技師)
2000年インクロムの提携医療機関に入職して以来、臨床検査室で忙しく検体検査をする日々。年間およそ5000人分の血液を分析。