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糖尿病の治療薬-第5回 α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)

α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)の作用のメカニズム

糖尿病の治療薬の第5回目は、α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)についてです。

α-GI薬は、第2回で説明しましたSU薬やグリニド薬のように、直接インスリン分泌を促進して血糖値を下げるのではなく、糖質の消化吸収を遅らせることで食後の急激な高血糖(食後過血糖)を抑えるお薬です。α-GI薬は、このようなはたらきから「食後過血糖改善薬」とも言われています。

α-GI薬の作用のメカニズムは、3大栄養素のひとつである糖質(炭水化物)が、からだの中でどのように消化吸収されるのかを知ると、理解しやすくなります。

まずは糖質の種類から見ていきましょう。糖質には大きく分けて単糖類、二糖類、多糖類の3つに分かれます。

単糖類は糖質の最小単位であり、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース、ガラクトースなどがあります。

二糖類は単糖が2つつながったもので、マルトース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)などがあります。マルトースは、グルコースが2つ、スクロースは、グルコースとフルクトースがつながった形をしています。

多糖類は多数の単糖が連続してつながったものです。代表的なのは、でんぷんやグリコーゲンといったものがあります。でんぷんは、多数のグルコース(ブドウ糖)がつながった形をしていて、植物の光合成によって作られます。自然界では、単糖類が単独で存在することはほとんどなく、多くはでんぷんのような多糖類の形で存在しています。

でんぷんを例に、これらの糖質の消化吸収について説明します。
食物は、口の中で唾液とよく混ぜ合わされます。でんぷんは、この過程で唾液中の唾液アミラーゼという消化酵素によって分解されて、一部が二糖類であるマルトース(麦芽糖)に形を変えます。でんぷんを含む食物を噛み続けると甘くなるというのは、この糖によるものです。

そして唾液とよく混ざり合った食物は、胃を通り、十二指腸に運ばれます。すると、すい臓から分泌されるすい液中に含まれるアミラーゼにより完全にマルトースに分解されます。

その後、小腸に運ばれ、小腸粘膜に存在する「α-グルコシダーゼ」という酵素によって分解され、単糖類であるグルコース(ブドウ糖)に姿を変えます。このように糖質は、最小単位である単糖類まで分解されて初めて吸収されるのです。

α-GI薬は、この「α-グルコシダーゼ」を阻害する作用を持つお薬で、この酵素のはたらきを阻害することによって、二糖類が単糖類に分解されるのを防ぎます。そして小腸からのグルコースの吸収を遅らせ、食後の急激な血糖値の上昇を抑えるのです。

このような作用ですので、α-GI薬は食事の直前に服用しておく必要があるというわけです。

  1. α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)の作用のメカニズム
  2. α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI薬)の特徴と副作用は?

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新しいお薬は治験によって生まれます。

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