[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!
-第9回 糖尿病と体脂肪
体脂肪は、内臓脂肪と皮下脂肪の2種類あります
今回は、糖尿病をはじめ生活習慣病の原因になる体脂肪についてお話をしたいと思います。
スポーツ選手は体脂肪が少ないというイメージを皆さんお持ちかと思います。競技種目によって理想とする体脂肪は違いますが、一般の方の理想とされる2桁の体脂肪率とは違って、驚くほど少ない。
でも、スポーツ選手は運動しているから体脂肪が少ないのではなく、余計な脂肪を落とすためのトレーニングを行ったり、食事制限をしていたりするのです。
では、なぜスポーツ選手は体脂肪を落とそうとするのでしょうか?
それは余計な体脂肪は、体にとって重りになり、素早い動きをするためには邪魔になってしまうからです。
一般の方の場合は、体脂肪が高くなると肥満だけでなく生活習慣病の原因にもなるため、適正な体脂肪率をキープすることが薦められています。
体脂肪が増えることでの問題は、「アディポサイトカイン」。アディポサイトカインとは、体脂肪から分泌される活性物質のことですが、体内の脂肪が増えるとこのアディポサイトカインが分泌されます。その中には、糖尿病の原因になるものもあるのです。
体脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪の2種類が存在します。皮膚の下につくのが皮下脂肪といわれますが、こちらはつく隙間に限界がありますので、それほど厄介ではありません。問題は内臓脂肪の方で、こちらはどんどんついていきます。さらに問題なのは、先ほど話に出てきた糖尿病の原因になるアディポサイトカインの分泌量は、内臓脂肪からの方が3倍も多いという事実です。ということは、内臓脂肪が多い分、糖尿病などの生活習慣病になるリスクが高まるということなのです。