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[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

-第10回 糖尿病とたばこの関係

たばこ1本で、ビタミンCが1日分の70%相当が破壊

たばこを1本吸うことで、身体の中のビタミンCが破壊されるということをご存じの方もいらっしゃるかと思います。
たばこ1本で破壊されるビタミンCの量はなんと、25~70mg!
1日に必要なビタミンCの量が約100mgですので、たばこ1本を吸うことで破壊されるビタミンCがいかほどのものかということが、おわかりいただけるかと思います。

ビタミンCが不足すると、骨や筋肉、血管などをつくるコラーゲンの吸収が悪くなってしまいます。前ページでも触れましたが、特に糖尿病の場合は血流が悪くなったり血管がもろくなったりしてしまうため、注意が必要な部分。

美肌のためにコラーゲンを摂っている方もいらっしゃるかと思いますが、ビタミンCが不足して、せっかくのコラーゲンの吸収が低下してはもったいないですよね。もちろんビタミンC自体が、しみやそばかすなどを予防する効果の期待できるものですから、なおのこと、たばこは避けたいところ。

また、ビタミンCが不足すると、免疫力も落ちて風邪をひきやすくなるので、この時期は特に意識して摂りたい栄養素でもあるのです。
ちなみにビタミンCは、喫煙だけでなくストレスでも身体から消耗していきます。日常生活の中でストレスを感じているときは、不足しないようにも意識したいものです。

では、ビタミンCが摂れる食べ物はというと、野菜や果物などです。
野菜の中では特にキャベツやブロッコリーなどに多く、果物では、いちごや柿、キウイなどに多く含まれています。
野菜や果物などのビタミンCは熱に弱いので、加熱調理での損失があります。ですから、炒めるならばさっと炒める程度にして、あまり熱をかけずに調理することがビタミンCの上手な摂り方のポイントです。
なお、ビタミンCは水溶性ビタミンなので、摂りすぎの害はありません。

このコラムの読者の中には、「私はたばこを吸わないから関係ない……」と思われた方もいらっしゃるかと思います。でも喫煙者よりも、そのまわりにいる非喫煙者の方がたばこの害が大きいのも事実。主流煙よりも、副流煙(喫煙者が手に持ったたばこや灰皿に置いているときに出る煙)の方が有害です。喫煙者よりも、そのそばにいる非喫煙者の方がビタミンCを多く摂らなければならないのです。

意外に知らない糖尿病とたばこの関係。
合併症を予防するだけでなく、この時期をよいコンディションで過ごすためにも、もう一度習慣を見直してみたり、ビタミンCの多い食品をいつもよりたくさん食べるようにしてみてはいかがでしょうか。
 

著者プロフィール:川端理香(管理栄養士/プロスポーツ栄養士)
WATSONIA(ワトソニア)代表。日本オリンピック委員会強化スタッフ、チーフ管理栄養士として2004年アテネオリンピックでは水泳の北島康介選手や全日本女子バレーボールチームを、2008年北京オリンピックでは全日本男子バレーボールチームをサポート。浦和レッズや東京ヴェルディ1969などのJリーグサッカーチームや、個人選手の栄養・食事指導のほか、「カラダが喜ぶ毎日ごはん(エクサボディ)」「10日間カンタンバランスメニュー(エクサボディ)」「勝てるカラダをつくる!10代スポーツ選手の栄養と食事(大泉書店)」など書籍の監修、食育をテーマに学校や地域での講演・セミナーも行う。現在、東日本大震災復興支援の一環として「部活をする子どもたちを応援しようプロジェクト」で協力をよびかけている。 公式ブログ[Happy Foods]

 

 

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