[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!
-第15回 食物繊維は、強い味方
水に溶ける食物繊維と溶けない食物繊維
食物繊維は、水に溶けるかどうかでふたつに分けられます。
この水に溶ける、溶けないで作用が変わってきます。
水溶性食物繊維
まず水溶性食物繊維ですが、水に溶けると粘度を増します。
水分を吸収する力が強いので膨らむ力も大きく、胃の中に停滞する時間も長くなります。それによって消化吸収のスピードも遅くなるため、食べた脂肪の吸収を抑えたり、糖の吸収を緩やかにして血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
このように、食事の際の吸収に関わってくるのが水溶性食物繊維の方。
また腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える働きもあります。
ですから体脂肪を減らしたいスポーツ選手には、次にお話をする不溶性食物繊維よりこの水溶性食物繊維の方を多く摂ることを薦めています。
もちろん一般の方の場合でも、糖尿病や肥満など生活習慣病を予防するためにはぜひ多く摂ってほしい種類の食物繊維なのです。
水溶性食物繊維はどんな食品に含まれているのかというと、こんにゃくや海藻、きのこなどのノンカロリー食材に多く含まれています。
これらの食材はもともとノンカロリーなので食べすぎても太る心配はありませんが、さらに食べたものの吸収を抑えてくれるため、糖尿病や肥満などの生活習慣病を気にされている方は毎日摂りたい食材です。これ以外に、さつまいもなどの芋類やりんごなどの果物、野菜ではにんにく、ごぼう、おくらにも含まれています。