皆さんこんにちは(^O^)
糖尿病療養指導士（CDEJ）の小宮山です。
前回は、個人療養指導の『糖尿病腎症に関する指導』のお話をしました。今回もひきつづき個人療養指導において、私たち医療者側が患者さんを疑ってしまいがちな『糖尿病の血糖コントロールの悪化』にまつわるお話をしたいと思います。

Bさんは自営業を営む62歳の男性です。３年前に体重減少とのどの渇きを訴え、近くの医療機関を受診したところ、検査の結果、糖尿病を指摘されました。その後なかなか血糖が安定しないため、当院に２週間教育入院をし、HbA1cが12.3％から7.5％まで下がったところで退院しました。
その後ご近所の医療機関で療養を続けていましたが、最近またしても血糖が不安定になり、HbA1cが先月は９％台、今月に入り10％台に上がってきたため、当院に入院することになりました。

Bさん： いやー、久しぶりに帰ってきてしまいましたぁ。ずっと調子良かったんだけど最近血糖が上がってきて……。別に普段通りに運動もしてるし、甘いものもそんなに食べてないんだけどなぁ……。

CDEJ： Bさん、お食事の量は増えてないですか？アルコールなんかはどうです？

Bさん： いや、特に食事時間も変わらんし、自営やから残業もないしねー。アルコールは町内会の集まりの時には飲むけども、普段は晩酌も焼酎１杯と決めて、それ以上は飲まないようにしてるんだけどなぁ……。

CDEJ： そうなんですね、すごくがんばっているのに結果がちっとも良くならないので、心配になっているのですね。体重は増えたり減ったりはしてないですか？

Bさん： いやずっと70kg前半で来てるから、そりゃ１～２kgの幅はあるけどねぇ。開業医の先生は、「Bさん食べ過ぎてないですか？」「飲み過ぎてないですか？」ってそればっかり聞いてくるけど、糖尿病は万病のもとと思い、自分で食事の記録をつけたり体重をカレンダーに書いて、がんばってきたんだけど……。薬の効き目が悪くなって血糖が上がっているんじゃないかと先生に相談したら、大きな病院で診てもらおうってことになりましてね。

CDEJ： わかりました。今日はいろいろ検査の予定が入っていますから、がんばってくださいね。

Bさん： よろしくお願いします。