Come On! 糖尿病教室
-第14回 子どものメタボを防ぐ
わが子を将来の生活習慣病予備軍とさせないために
小児肥満の生活習慣の調査によると、食習慣では、孤食・間食が多い・摂取カロリー過多などの特徴がみられ、運動習慣では、テレビやゲームなどの時間が長い・運動が苦手とする児童が多くみられます。このような生活習慣の乱れは単に肥満(症)の発症に留まらず、行動異常や学習意欲の低下、気力の低下などにも関連していることが研究結果や調査から明らかにされ、2006年より文部科学省が国民的な運動として、“早寝・早起き・朝ごはん”をスローガンに、不健康な生活習慣の是正に向けた取り組みを行っています。
子どもの朝食習慣と国語・算数の成績についてのアンケート調査では、朝ごはんを食べない子どもは成績が悪いという傾向がみられました。
これは朝ごはんを食べたから成績が良いのではなく、朝ごはんを食べる子は早く起きないといけないため早寝早起きになり、生活のリズムが規則正しい子は、結果として成績が良い(授業中眠くならない)ということです。つまり、いくら朝ごはんを食べても、生活が不規則であれば成績は上がらないということになります。
子供たちの生活習慣の乱れは、一緒に暮らす親御さんの生活の乱れも大きく影響します。正しい食育と、家族で規則正しい生活リズムを守って、大切なわが子を生活習慣病にさせないようにしましょう。
著者プロフィール:小宮山 恭弘(糖尿病療養指導士)
1988年 行岡医学技術専門学校臨床検査科卒業。2001年より大阪鉄道病院にて糖尿病療養指導士として勤務。2015年3月 大阪市立大学大学院 生活科学研究科卒業。博士(生活科学)。