糖質制限食を正しく知ろう!
-第9回 今話題のあの脂質(2) ココナッツオイル
ココナッツオイルが体に良い理由
糖質制限食によって糖質を減らす分、相対的に増える脂質。今回は、いま話題の「ココナッツオイル」についてです。メディアでも多く取り上げられ、レシピ本なども出版されています。
「ココナッツオイル」は、その名前の通り、ココナッツの実から取れる脂質のことです。その大きな特徴として、温度によって状態が変化することが挙げられます。
20~25度を境に、低温では固体、高温では液体になるのです。他にも同じような性質を持つ脂質として「ラード」「牛脂」「バター」などが挙げられます。これらに共通していることは「飽和脂肪酸」を多く含んでいる点です。
あまり体に良くないイメージの飽和脂肪酸を含む「ココナッツオイル」が、これほど話題になっているのはなぜなのでしょうか?
そこには、やはり含まれている脂肪酸の違いが大きく関わってきます。
ココナッツオイルに含まれる飽和脂肪酸のうち約60%が「中鎖脂肪酸」で構成されています。
脂肪酸は、その構造式における炭素を結ぶ鎖の長さによって、「長鎖脂肪酸」「中鎖脂肪酸」「短鎖脂肪酸」に分類されます。私達がよく口にする脂質には「長鎖脂肪酸」が多く含まれています。