スマートダイエットで行こう
-第1回 活力年齢が健康のカギ
活力年齢って?
活力年齢®(vitality age)、それは暦の年齢とは別の、その人がどのくらい元気で・健康で・老化していないかを示す指標です。
今回からはじまるこのコラム「スマートダイエットで行こう」、初回は糖尿病患者の活力年齢と、生活習慣を改善することで活力年齢がどう若返るのかについてお話したいと思います。
ここで簡単に私の自己紹介をしましょう。私は現在、筑波大学大学院の人間総合科学研究科で教鞭をとっています。1983年より現在まで肥満の研究を開始し、1990年より循環器疾患に対しての運動療法を民間病院で行っています。コラムタイトルにある「スマートダイエット®」とは、生活習慣病予防のため、私が提唱している“3ヵ月で体脂肪-8kg、ウエスト-8cm、活力年齢8歳の若返り”プログラムの名称でもあります。
ダイエットと若返り、これが健康維持のカギです。老化とは、成熟期以後に個体の諸機能が徐々に衰退し、死に至るまでの過程のことで、時間の経過とともに進行するものです。けれども、その速度には個人差がありますし、また、適切な栄養や運動の習慣化や体力づくりによって、老化をくいとめることは可能です。
そこで、自分の健康度・老化度を知ること、つまり活力年齢を意識することが大切になるわけです。活力年齢を正確に求めるためには、大学などの研究機関や大きな病院で測定しなければなりませんが、簡単に言うと動脈硬化危険因子や体力要素の組み合わせから算出されます。
この活力年齢、もともとは、心血管系疾患の発症や発症の予後を予測することを主な目的として開発してきたわけですが、これまでに数千名のデータ分析により、若年成人から高齢者、健康な人から有病者(代謝性疾患・循環器疾患)、やせた人から肥満や糖尿病の人までの健康度がかなり的確に評価できることを確認しています。