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スマートダイエットで行こう

スマートダイエットで行こう

-第6回 効果的な運動の常識が変わる?-その1

パラダイム転換-その2

(2)運動強度は低いままでも有効か? -答え:ベストとは言えない

低強度の運動は、高強度の運動よりも、運動中の脂質燃焼量の割合が大きいです。しかし、実は、運動後24時間あたりの脂質燃焼量で考えると、低強度と高強度の運動でほぼ同等となります。

つまり、効果的な減量を達成するためには、運動中の脂肪燃焼割合(効率)の違いにとらわれることなく、より多くのエネルギーを運動中に安全に消費することが必要だということです。

高度肥満の人は疾患を合併していることが少なくありませんので、その点で十分な注意が必要ですが、個々の状態を把握しながら徐々に強度を高めていき、エネルギー消費量を増加させることが望ましいのです。

効果的な運動をしようと意識すると、「AT(無酸素性代謝いき値)」にこだわる傾向が見られます。ATとは、軽い運動から運動の強さが徐々に増していくときに無酸素運動に切り替わる転換点となる運動強度のレベルのことです。

このATですが、持続的な運動中における乳酸・換気量・心拍数・物理的負荷の4項目はすべて異なる変化パターンを示すため、「ATポイント=適切な運動強度」と言うには無理があります。物理的負荷が一定であっても、乳酸は初期に増加、15-20分後に減少、30-40分以降に安定のパターンを示し、呼吸数と心拍数は増加(微増)の一途にあります。一方、換気量や酸素摂取量はほぼ不変です。

したがって、運動負荷試験ではなく実際の運動実践の場面では、ATゾーン(ATの前後数段階の負荷幅)の指導にならざるを得ないというのが実情ですので、運動療法の導入期から減量達成期までのATの目安も併せて紹介しましょう。

 

 

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