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糖尿病教育入院・体験記

-第10回 今後の治療方針が決まる

教育入院9日目。一日血糖の結果は……

昨日は、2回目の一日血糖の測定があった。この結果次第で今後の治療方針が決定されるとあって、いつにも増して散歩に力が入り、ついに20,000歩超えを達成することができた。が、この歩数は、決して無理矢理、仕方なしに歩いたものではなかった。

20,000歩の散歩というと、歩く速度にもよるが、私の場合は5時間程度だ。入院前は、ほんの近所の用でも車や自転車を使っていたほど、とにかく歩くことが嫌いだったが、5時間もの散歩をさほど苦痛と感じなくなったことに我ながら驚きだ。
これだけでも教育入院した価値があるというものだ。

まあ、入院中は自由時間が比較的多くある上に、他にすることもないから自然と散歩に出てしまうのかもしれないが、同じグループのメンバーと比較しても、歩数や運動量では群を抜いていることは間違いなかった。

そう、実は私、昔からやる時は徹底的にやらないと気が済まない性格で、今回もそれが発揮されたというわけだ。……これが長続きしないところが問題なのだが……。

糖尿病を患い、このように教育入院するという事態にまで悪化してしまったわけだが、入院して自分自身としっかり向き合ったことで、これまでのような一時しのぎの努力ではダメだとつくづく実感する。今後一生つきあっていく糖尿病、いかに毎日の運動を継続していくかが重要だ。

さて、本日は待ちに待った一日血糖の結果がわかる日、それに基づいて今後の治療方針が決定するとあって、朝から緊張しっぱなしだ。

朝食を終えて、今か今かと待っていると、ようやく医師の診察が始まった。
私の部屋は4人部屋で、私の診察順はいつも4番目だ。当然、順番待ちの間、他のメンバーに医師が伝えている内容が聞こえてくる。

同室のメンバーの中では、私が一番糖尿病が軽度のものだったようで、メンバーのうち1型糖尿病がふたり、そしてもうひとりは動脈硬化を発症したのに加えてメタボリックシンドロームと軽度の糖尿病も併発しているという。

1型糖尿病のメンバーは、やはり血糖コントロールが難しいようだった。実は、入院中に何度か低血糖を発症しているのを目にしていたが、退院後もインスリンの投与を継続していく中での注意点や遵守事項が述べられていた。

そしてとうとう私の番になった。
緊張の面持ちで構えていると、まず初めに医師から昨日の一日血糖の結果が報告され、入院当初から著明な改善傾向が認められているとの説明があった。

実は、自分でも改善しているだろうとある程度の自信はあった。だが万が一、すい臓の機能自体が低下していたら、ある程度は食事療法や運動療法で軽快することができても、薬物治療も必要だと診断される可能性もゼロではない。医師の口から「改善している」と聞くまでは、安心できなかったのだ。だから、本当に嬉しかった。
 

 

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