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[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

[糖尿病・食事対策] 食べたもので体はできる!

-第7回 宴会シーズンの心得

おつまみは、食物繊維とたんぱく質を。シメの炭水化物には注意

お薦めのおつまみは、やはり食物繊維の多い海藻やきのこ、こんにゃくを使ったもの。
海藻サラダやわかめの酢の物、ひじき煮、もずく、きのこ鍋、おでん(こんにゃく)など、こういった食材を使ったおつまみは、よく目にするかと思います。

何度もお話をしていますが、こういった食物繊維の多いものは、血糖値の上昇を抑えます。お酒を飲む前、食べるときにはまずこういった食材から摂ることを習慣づけると良いでしょう。

また、豆製品も実はお薦め食材。
納豆や豆腐、枝豆なども食物繊維が豊富です。さらに身体を作ったり免疫力に関与するたんぱく質を多く含むので、寒くて体調を崩しがちなこの時期にはぜひ摂りたい食材。

たんぱく質をしっかり摂ることで筋肉や血液、骨などが作られます。選手の場合は、「高たんぱく低脂肪」の食事を意識しているので、日ごろから豆製品を摂るようにしている選手が多くいます。
ちなみに居酒屋などでよくメニューにあるまぐろの山かけも、食物繊維とたんぱく質が豊富です。疲労回復効果も高いため、こちらのメニューについても選手はよく摂ります。

そして、イベントが多く気持ちがゆるみがちなこの時期の食事で最も気をつけたいのは、忘年会など遅い時間のイベントの最後に食べたりする、シメの炭水化物です。

夜中のラーメンは、糖尿病を気にされている方だけではなく、高血圧や体脂肪増加などあらゆる生活習慣病の原因になってしまうということはご存じの方も多いはず。自分自身の身体のために控えたいものですが、でもそれでも何かを食べたい場合は、血糖値を上げにくいものを選ぶなどの工夫が必要です。
ラーメンやうどんよりはそばを。炒飯よりは雑炊……といったように、選ぶ際には意識してみてください。


誘惑に負けないことも大事ですが、この時期だからこそ、食事も楽しみたいもの。
選手たちの賢い(?)お酒の断り方や、食べ方の工夫などをぜひ参考にしていただきたいものです。

 

著者プロフィール:川端理香(管理栄養士/プロスポーツ栄養士)
WATSONIA(ワトソニア)代表。日本オリンピック委員会強化スタッフ、チーフ管理栄養士として2004年アテネオリンピックでは水泳の北島康介選手や全日本女子バレーボールチームを、2008年北京オリンピックでは全日本男子バレーボールチームをサポート。浦和レッズや東京ヴェルディ1969などのJリーグサッカーチームや、個人選手の栄養・食事指導のほか、「カラダが喜ぶ毎日ごはん(エクサボディ)」「10日間カンタンバランスメニュー(エクサボディ)」「勝てるカラダをつくる!10代スポーツ選手の栄養と食事(大泉書店)」など書籍の監修、食育をテーマに学校や地域での講演・セミナーも行う。現在、東日本大震災復興支援の一環として「部活をする子どもたちを応援しようプロジェクト」で協力をよびかけている。 公式ブログ[Happy Foods]

 

 

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