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[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ

[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ

-第4回 効果的な簡単ストレッチ

歩く前のストレッチ体操で滑らかに歩ける

私は今春から月に一度のペースで東日本大震災の仮設住宅を訪問して、生活不活発病を防ぐためのセミナーを開催しています。生活不活発病とは、その名の通り生活が不活発になることで全身の機能が低下するという病気です。

被災地の皆さん、特にご高齢の方は、突然の被災によって日常生活に組み込まれていた体を動かす機会を失い、その結果、糖尿病や高血圧などの持病が悪化したり、足腰が弱って要介護へ移行するケースが増えています。

そこで、セミナーでは生活の中に運動を取り戻していただくためにセーフティウォーキングをおすすめしています。膝や腰に無理をかけない歩き方と、歩くために必要な筋力や関節の柔らかさを回復するプログラムです。

この連載でも、生活習慣病の予防や健康づくりのためにウォーキングをしようという皆さんが、闇雲に歩いてかえって歩行障害を招いてしまうことのないように、これまで、セーフティウォーキングの歩き方を紹介してきました。歩行時の姿勢や歩幅や歩隔のとり方で、ご自身の歩き癖や良かれと思ってやっていた歩き方が間違いだったなど、いろいろな発見があったのではないでしょうか。

今回は、さらに一歩進んで、「滑らかに歩くために必要な関節の柔らかさをつくるストレッチ体操」をご紹介します。
 

 

歩くために必要な関節の柔らかさ

ウォーキングは、多くの関節運動が組み合わされて行われています。そのため、各々の関節が適切な範囲で動かなければ滑らかに歩けません。

例えば、股関節(太ももの骨と骨盤のジョイント部分)が前後に開いて、上半身が後脚より前に押し出されなければ前へ進めません。そして、後脚の足首が十分曲がらなければ、すねを前に倒して歩けません(図1の左)。
また、後脚の足指を甲側にしっかり曲がることによって、上半身をスムーズに前脚へ移動できます(図1の右)。


歩くときに重要な鍵を握るのがこの3ヵ所の関節です。歩く前にストレッチを行って、これらの関節の動きをよくすることで滑らかに歩くことができるのです。

 

 

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