[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第73回(最終回) 肩こりを防ぐ-その2
静的作業と運動不足が肩こりの原因
先日、A社のデスクワーカーを対象にVDT(Visual Dispray Terminals)障害対策のセミナーを行ってきました。受講者に質問したところ、全員が毎日6時間以上のPC作業をしていて、肩こりを訴える人は約90%でした。厚生労働省による年代別有訴(身体の不調に対する訴え)の調査データをみると40歳代~70歳代のワースト3に肩こりが入っています(第13回)。
今、多くの人は、座った生活が中心になり、身体を動かさないで食糧を得ています。しかし、人類が誕生してから現代までの時間を24時間とすると、このような生活状態になったのは、最近の3秒間でしかないそうです。つまり、23時間59分57秒は、食糧を得るために始終身体を動かしていたのです。長い間、身体を動かし続けてきた人類は、座って静的作業をする生活に慣れていません。お尻や腿、肩などの大きな筋肉をダイナミック(動的)に使うことで全身の体液が循環し、様々な器官に運動刺激が加わることによって心身の正常な機能が保持されているのです。
デスクワーカーの皆さんには、30分に1回はパソコンのモニターから視線を離し、1分間の肩ほぐし体操をするようにお伝えしています。今回は、実際に行っているVDT障害対策の体操をご紹介します。