[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第70回 五十肩を防ぐ-その1
腕を吊り上げている筋力の低下が、五十肩を招く
右表は身体の各分節の重量(体重比)を示しています。これによると上肢の重さは体重の6.3%となっています。体重が60kgの人の場合では片腕の重さが約3.8kgになります。
私たちは日中、立ったり、座ったりして生活していますので、いつも腕の重りを肩で吊り上げて生活しています。さらに荷物を持ったり、道具を持って作業をする場合、その重量が付加されることになります。
肩関節は、肩甲骨と上腕骨のジョイントです。
図1に示すように上腕骨が肩甲骨から外れて落ちないように吊り上げているのは、肩関節の深層にある棘上筋(きょくじょうきん)と表層にある三角筋です。これらの筋が協調して働くことで、上腕骨頭が肩甲骨に上手く接合しています。これらの筋力が弱くなったり偏ったりすると、肩関節の接合が損なわれて肩を傷めるのです。
私たちは、中年以降、筋力が衰えてきます。
五十肩とは、ちょうど筋力低下が目立ってくる50歳頃から発症する肩の傷害です。今回は、中年以降もしっかり腕を振って歩けるように五十肩を防ぐ筋力トレーニングをご紹介します。