[糖尿病運動] セーフティウォーキングのススメ

－第69回リフティング（持ち上げ運動）

リフティングは、日常生活動作のための基礎トレーニング

平昌オリンピックでの日本女子スピードスケートの強さには驚かされました。大柄のオランダ選手を相手に小柄な日本選手が堂々と勝負し、メダルを６個も獲得した成績は見事でした。テレビ番組で彼女たちのこれまでの道程が放映されていましたが、スピードスケートの強豪国オランダへ留学し、科学的トレーニングを体験して、理解して、実践したことが節目になったようです。

その中で私が注目したのは、ウエイトリフティングのハイクリーンというトレーニングです。
ハイクリーンは、足裏で床を踏んで、上体を起こす力を利用してバーベルを引き上げます。これは、重力に抗してパワーを発揮する能力を高める最も基本的なトレーニングです。この基本的動作が効率よく行えるようになれば、陸上でのさまざまなスポーツ動作がパワーアップします。

小平奈緒選手や高木美帆選手は、まるで重量挙げ選手のように、大きなプレートをつけたバーベルを床から肩の高さまで持ち上げる動作をくり返していました。もし、オランダ留学からあのようなトレーニングを取り入れたのであれば、それも今回の結果を生んだ要因であったと思われます。

一般人には、スポーツ選手ほど大きなパワーは不要ですが、立ち上がりや歩行などの日常生活動作にも、身体を支えて動かす最低限のパワーが必要です。今回は、その基礎トレーニングとして、腰の高さまで重りを持ち上げるリフティング（持ち上げ運動）をご紹介します。