[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第6回 躓きを防ぐ歩き方
脚が上がらない歩き方が、躓きの原因
このコラムでは、これまでに歩行寿命を延ばすための諸条件を整えるプログラム「セーフティウォーキング」から、歩くときの姿勢、歩幅や歩隔のとり方や、歩くための筋力や関節の柔らかさをつくる筋トレ、ストレッチなどをお伝えしてきました。
今回は、躓きを防ぐ歩き方をご紹介します。
ではまず、歩いていて躓くのはどうしてか考えてみましょう。
歩行は、足が地面についている「立脚」と地面から離れている「遊脚」、これを左右交互に繰り返して身体を前進しています。
遊脚が地面から離れて立脚の横を通過し、前方へ滑空する動きを「クリアランスする」と言います。
健常歩行の場合でも、このクリアランスする遊脚のつま先と地面の隙間は約1cmしかありません。ですから、脚の筋肉が衰えるなどして遊脚の引き上げが少し下がると躓きやすくなります。
高齢者向けの施設などで、敷居やラグなどの些細な段差をなくするようにするのは、そのためです。