[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第12回 腰の安定性を高める筋トレ-その1
安定した動作の要、腰を強化
「腰を据える」「腰で担ぐ」などの身言葉(みことば:身体の部位を用いた慣用句)が示すように、安定した動作をつくる要は腰です。
腰とは解剖学的には腰椎ですが、身言葉で捉えている感覚的部位は、骨盤と背骨の下部だと思います。前回は、歩くときに腰を安定させるコツをお伝えしましたが、この安定性を高めるには、骨盤と背骨周りの筋力強化が必要です。
そこで今回は、具体的な筋トレの方法その1として、ヒップアップ運動を解説します。
鍛えるところ
骨盤底、下部背筋、お尻、太もも後面の筋肉を強化する筋トレです。骨盤底には、骨盤内の臓器を底から支えている隔膜があり、肛門挙筋や会陰筋など多数の骨盤底筋によって構成されています。背骨の下部には、上下の腰椎を結び付けている筋や腰椎から骨盤に付いている下部背筋があり、後方から腰を支えています。お尻や太もも後面の筋肉は、骨盤を下部後方から支えています。
効能
骨盤の下支えと骨盤・背骨下部を後面から支える筋力が向上して腰が安定します。また、骨盤底筋のひとつである尿道括約筋も強化できるので尿漏れ防止にもなります。