[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第19回 足の機能を取り戻すウォーキングシューズ-その1
過保護のシューズが足を弱らせている
ローマオリンピックのマラソンで優勝したエチオピアのアベベ選手は、裸足のランナーでした。今も、メキシカンインディアンのタラウマラ族は、タイヤのゴムを足型に切り取ったゴム板を足に括り付けて山中を走っています。150年程前までは、日本人も草鞋や裸足の生活をしていました。つまり、本来、ヒトの足は、シューズを履かなくても歩いたり、走ったりする能力が備わっているのです。
ところが、現在は靴の文化が定着し、靴は外出時の必需品になっています。ウォーキングシューズにいたっては、衝撃吸収材が使われたり、アーチサポートのインソールが挿入されたりするなど、足を保護する様々な工夫が凝らされています。
今、足や膝などの故障が増えていますが、過保護にされた足が本来の機能を失って、弱くなってしまった現れかもしれません。
しかし、「裸足の生活に戻りましょう!」と言っても無理な提案です。長年、過保護にされてきた足から突然シューズを取り上げるといろいろな問題が生じるでしょう。そこで、今回から、足の機能を取り戻すウォーキングシューズについて考えてみたいと思います。