[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第21回 足の機能を取り戻すウォーキングシューズ-その3
足の動きを邪魔しないアッパーの高さ
シューズの底(ソール)から上の部分をアッパーといいます。アッパーが高すぎると、足の動きを邪魔して足本来の機能を制限してしまいます。
例えば、ハイカットシューズといって、くるぶしの上まで覆ってしまうシューズを履くと、足首の曲げ伸ばしが充分行えなくなって、足への衝撃を吸収する作用が損なわれます。あるいは、アッパーの高さが不適合だと、アキレス腱やくるぶしを痛める場合があります。
アッパーの高さは、足首の動きを邪魔しない高さにしてください。そして、内側と外側のくるぶしやアキレス腱にあたらないように合わせてください。また、前述のウィンドラス機構を働かせるには、足指を上に反り返らせる動きができるような空間に余裕のあるものを選ぶことも大切です。
著者プロフィール:土井 龍雄(健康運動指導士/アスレチックトレーナー)
1975年大阪教育大学卒業。1975年より岸和田市立福祉総合センター、1980年よりダイナミックスポーツ医学研究所にてトレーナーとして勤務。2014年同顧問に就任。年間およそ2,000名にセーフティウォーキングを指導。
著書は「歩行寿命が延びる!セーフティウォーキング ― 脱・ロコモティブシンドローム ―」(三省堂)、「歩く人。長生きするには理由がある」(三省堂)。
東日本大震災で仮設住宅の高齢者が抱えるロコモへの対策をきっかけに開始した「歩く人。」プロジェクトに参画。この事業は2017年度(平成29年度)運動器の10年・日本賞を受賞。