Come On! 糖尿病教室
-第18回 低血糖に注意! 認知症とシックデイ
低血糖のリスクが高いのはどんな人?
皆さんこんにちは(^O^)
糖尿病療養指導士(CDEJ)の小宮山です。
この数回で1型糖尿病にまつわるお話を、また、前回は1型糖尿病患者さんにとって不可欠な『インスリン療法と血糖自己測定』についてインスリンの働きがどんなものかも交えてお話をしました。
今回は、この数回では書ききれなかった、1型糖尿病患者さんの治療と関係の深い低血糖とシックデイ、そして高齢の糖尿病患者さんにとっては低血糖であることがリスクを高める認知症についてお話をしていきます。
脳や体中に栄養分を送る赤血球は常に糖を必要としています。ですから低血糖に陥ると、さまざまな症状が現われます(第16回)。
血糖値は空腹時や食後で変動しますが、健康な人であれば、その変動幅は30~40mg/dL程度の狭い範囲内でコントロールされています。
糖尿病患者さんの場合は、食後のインスリン分泌が不足しているとこの範囲を超えた高血糖になりますが、逆に低血糖になることはありません。
ただし、2型の糖尿病患者さんでスルホニル尿素薬(SU薬)を服用している場合、SU薬はすい臓にインスリン分泌を促す働きがある薬ですから、効きすぎれば低血糖を起こすことがあります。また、1型糖尿病患者さんで食前にインスリンを注射している場合は、食事の遅れや激しい運動後に、低血糖に陥ることがありますので、注意が必要です。
では、どのような場合に低血糖を起こしやすいのでしょうか?
低血糖のリスクの高いのは以下のような人です。