このような糖分によって引き起こされるさまざまな弊害は「糖化」と呼ばれています。
以前はよく言われていた「抗酸化」ですが、この糖化を防ぐ「抗糖化」が健康や美容の分野でも重要なキーワードとなっています。

では、「糖化」が起こると私達の身体にはどんな悪影響が現れるのでしょうか？
高血糖により血液がドロドロの状態ですから、血流が悪く体は栄養不足・酸素不足となり「疲れやすい」「足がむくむ」「冷え性」などになりやすくなります。
また、「血色不良」「クマ・くすみ・しみ」なども起こりやすくなります。
血糖値というとすぐに糖尿病やメタボリックシンドロームを思い浮かべますが、それ以外にも体にさまざまな影響を与えるものなのです。

前回お伝えしたように、それぞれの生活スタイルやダイエット、筋力アップといった目的に合わせて摂取する糖質の量をコントロールすることで、ちょっとしたお肌のお悩み改善にも役に立つかもしれませんよ。

ですから、たとえ糖尿病や糖尿病予備軍と指摘されているのが家族ではご主人だけであっても、奥様も美容と健康のために、ご主人と一緒に糖質制限食を食べてみてはいかがでしょう。そうすると、一人だけ別メニューがテーブルに並ぶよりも、挫折しにくく、長く続けられるのではないでしょうか。
 

著者プロフィール：大西真由美（管理栄養士）
1999年 栄養専門学校卒業後、管理栄養士資格を取得。病院や老人施設に勤務。食や料理の知識を深めるため飲食業界へ転職。そこで糖質制限食と出会う。現在は子育てをしながらフリーの管理栄養士として活動中。一般社団法人健康栄養支援センター臨床栄養部に所属。