[糖尿病 運動] セーフティウォーキングのススメ
-第30回 腰痛を防ぐ歩き方-その1
腰痛を防ぐには、S字カーブを保って歩く
ヒトは、背骨を直立することによって手を自由に動かせるようになり、地球上のリーダーとなる文明を築いてきました。しかし、その代償として背骨に過度の荷重をかけて生きることになりました。
現代人は、未だ、この荷重に充分適応できずに腰痛を起こして苦しんでいるのですが、これまでの適応の進化として獲得してきたのが、背骨をS字カーブにして、荷重を分散する骨配列です。頸椎が前弯し、胸椎は後弯し、腰椎が前弯する骨配列が、背骨に加わる荷重に対して強い構造になっています(図3)。
歩くときにも、このS字カーブを保つこと。そして、背骨を直立して、荷重をS字カーブで受けるのが腰痛を防ぐ強い歩行姿勢です。前かがみ歩きや反り返り歩きは、S字カーブを崩すアンバランスな姿勢となり、腰痛や背部痛・肩こりといった症状を起こします。